2014年 05月 23日
”ニガテ意識”と”食わず嫌い”
殊にパソコンに対しては
こうした感情がほぼ本能的に働いてしまう。
もうひとつ更新しているブログの中に
コメントを入れないように設定しているにも関わらず
ある”技”を持った人が入ってくる。
何度設定を変えてみても入ってくるから驚きだ。
「うーん・・・スゴすぎる。
どうしたらこんな技を使えるのだろうか???」と
私のような小市民に対してそんな”技”を駆使しなくてもよかろうに、
という気持ちと
そこまでしても入り込んでくる
その人の”情熱(?)”と”偏ったアタマの良さ”に
閉口するのと同時に感心すら覚えてしまう。
ネットを遠隔操作してお金をだまし取ったり、
はたまた店舗や企業のHPに
不正に入り込んで、何やら色々と書き換えてしまう。
それらをする事によって巨万の富を得るのかも知れないが
個人のブログやHPにそのような作業を行って
一体、何のメリットがあるのだろうか?
勿論、そうしたことをされれば
私だって不快に思ったり、気味悪くは感じる。
だが、それと同時に
誰かにイヤな思いをさせれば
それはまわり廻って自分に還ってくるのだから
それを承知でそのような行為を行うほどの情熱があるとしたら
もっと違う方向へとそれを向ければ
こうした行為を行っている人の未来も変わるのではないだろうか?
と哀しくなってしまう。
不正なことをすれば、いつかはバレる。
その時、この人はどんな気持ちになるのだろう?
日々、誰かに嫌がらせをする事によって
この人は救われているのだろうか?
・・・いや、決してそんなことはないはず。
この人がどうしてそんなに歪んでしまったのかは
本人に会ったことがないからわからないが
つくづく自分が”アナログ気質”で良かった、と思っている。
生まれてきたからには
いろんな事を経験し、見たり、聞いたりしてみたいし、
人並みにある程度の教養なり知識は身につけておきたい。
でも、誰から見てもマイナスな要素だけは取り入れたくない。
知らなければよかった、なんてことは
案外思った以上に存在している。
人生の時間は限られているのだから
可能な限りプラスの方向へと自分のアンテナは向けていたい。
常連さんにある作家の方がいらっしゃる。
彼は仕事の環境を変えたい時や
編集さんから”逃げたい”時にやってくるのだが
先日、ひょんなことから彼は
実はパソコンが全くできないし、覚えようともしないという話をし出した。
「きっとインターネットから調べればすぐいろんな事がわかるんだろうけど
僕は図書館を廻ってひたすら資料集めをするんだ。
だって自分の知りたいことの資料を探しているときに
その隣の本棚に忘れかけていた大事なことを見つけるときだって
あるからね。だから時間はかかるけど
僕はアナログでいいと思っているんだ。
そんな人がひとりくらいいたっていいじゃない?」
といたずらっぽく笑った。
膨大な時間と労力はかかる。
でも、編集の友達とも話していたのだが
今のネットで調べて書き上げた文章よりも
昔の方が遥かに上質の文章が存在していたし、
読み手の想像力をかきたててくれた、と。
便利なことはいいことだが
気付かずに失っているものも多いはず。
それらに気付いた人が今、
伝統ある技術を身に付けて
古き良きものを保存していこうとしているのだろう。
パン作りもシステマチックに効率よく行えば
もしかしたら”いい商売”なのかもしれない。
でも、毎日の食卓に上るものだから
明日のその人の心と体を作り上げていくものだから
無骨でも構わない。
ただ、丁寧な仕事をしたい。
手間を手間とは思わない。
自分の作り上げたものを手に取って下さる人がいて
その人たちといろんな会話をしながら
ひとつのパンをその人の家へと連れて帰って行ってくれる・・・
その繰り返しの方が
ずっと心が豊かになれる。
誰でもアタマが良くなって、沢山のお金を得たい、という
気持ちは少なからずともあるはずだ。
でも、誰かに哀しい思いをさせてまで
するべきことではないと思う。
ありとあらゆるものが便利になっている昨今。
もう一度、自分の足元を見てみる必要性がある時期なのではないだろうか?
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by mignon0701
| 2014-05-23 12:53