日々の暮らしを愉しむ

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視点を変えてみる

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photo by Y.SUGA



mignonのカンパーニュは”酸っぱくない”。
ドイツパンにありがちな酸味は全くないのだ。

理由は簡単。
酵母にサワー種やブドウ種を使用していないからだ。

酸っぱいパンは確かに、美味しい。
でも、それ単独で食べるよりもむしろ
ソースのたっぷりかかっている肉や魚料理や
温かなシチューやスープ類と食べると
そのパン自体の味は、よりい一層引き立つ。

日本人はことにパンを”お菓子”と認識している人が
少なくないから、どうしてもパンを単独で食べてしまいがちだ。

でも、これではそのパン自体の良さがでないものも多々あるのだ。
バゲット、カンパーニュを始めとしたライ麦パン、
アメリカのベーグルやフィンランドのプンパニッケルなんかも
それに当たるだろう・・・

こないだ、こんなことがあった。
地元のイベント”小石川マルシェ”のシミュレーションで
mignonのパンを実行委員やスタッフのみんなで試食した時のことだった。

持っていったのは、カンパーニュ。
パンナイフもカッティングボードもあった。
でも、みんな自然とワインを片手に
自分の食べたい分だけを手でちぎって食べてみたのだ。

すると、どうだろう・・・
いつもきれいに薄くスライスしたものを食していたのに
その食感の違いにみんなが驚いた。

「うん!こういう食べ方も美味しい!」と。

視点を意識なく、どちらかといえば無意識に
(いや、この場では切るのがただ面倒だったのかもしれない)
変えてみた途端に、視野が急に広がった。

美味しい塩とEXVオリーブオイルがあれば
きっと無制限に胃袋はカンパーニュとワインのために
隙間を必死で開けてくれたに違いない。

こういう機会はある日突然、やってくる。
それが自然と自分達がとった行動にしろ、
誰かが与えてくれたきっかけにしろ・・・

だから人生は面白いのかもしれない。
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by mignon0701 | 2011-11-25 16:39

これからの方向性

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今週末の土曜日にmignonではクリスマスリース教室が行われる。
開始時間は夕方6時半から。

まずは夕食を摂っていただいてから
リースの作成を生徒さんにしていただく。

おナカが空いていたらいい作品もできないだろう、
という食いしん坊なmignonの発想から、そうなった。

ヒムロスギ
リューカデンドロン
アキイロアジサイ
サンキライ
トウガラシ
ヘクソカズラ
シナモンスティック・・・

なんだか何かのおまじないのようだが
これらはリースに使う花材。

100人いれば100通りの作品ができるのだろう。

今回、興味深いのは男性の参加者もいるということ。

こうしたものに興味を持ってくださり、
自分の暮らしに潤いを与える・・・という愉しみ。
それは女性だけの特権ではないのだ、と
あらためて感じている。

日にちが迫ってはいるが
土曜日の参加を申し込むのは今週の木曜日まで可能ですので
ご興味のある方はご連絡をお待ちしております。
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by mignon0701 | 2011-11-22 14:52

ヘンなクセ。でも仕事がらですから・・・

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昔からオーブンの中を覗くのが大好きだった。
料理やお菓子などができあがっていく変化を
飽きずにできあがるまで眺めているのだ。

今の私の仕事は日々、パンをやくことだが
相変わらず毎日オーブンを眺めている。

この行為はもう子供の頃から何年も何年もやっている
いわば”クセ”なのだろう。
全く、飽きない。

今はこのおそらく他人から見たらヘンなクセが
仕事がら必要不可欠になっているのだから
人生って面白いと思う。

去年の夏に全てのタイミングがうまく合って
仕事をしながらお昼間だけ抜けて
ル・コルドンブルーに通っていた頃、
指導してくれたシェフもやはり始終オーブン、ないし窯を
覗きこんでいた。

「しょっちゅう焼き上がっていくさまをチェックすることは
 大切なこと。でも、それもあるけど、僕もこうして
 焼き上がっていくさまを見ているのが大好きなんだけどね。」
と言っていた。

ある時、お客さまに「他のお店に行って食べたときに
”どんな材料使ってるんだろう?””材料費いくら
かかってるんだろう?”って気になるでしょ?」と聞かれた。

・・・でも、残念ながら私にはそのクセの持ちあわせが、ない。
全く、ない。

「美味しい!」「楽しい!」で終わってしまう。
なんともこのような職業のくせに情けない話だ。

でも、果たして、そう考えてしまったら
1日2回か3回しかないこの生きていく上での
大切な行為を”愉しみ”として感じることができるのだろうか?

計算ばかりの人生はもしかしたら幸せな道へと続いているのかもしれないが、
私はそういったことが不得意だし、
何度もイタイ目に合っているのにもかかわらず
すぐに人でも何でも信じてしまう”単細胞”である。

オーブンを覗く、というクセには
実は最初単体だった材料たちが混ざり合って落ち着き
一回目の発酵の過程において、じっくりと成長していく。

そしてそれらが分割され、形が整えられて
二回目の発酵のあとにやがて焼かれてできあがっていく。

その醍醐味をせっかく生まれてきたのだから
五感を常にフルに使い、
そして自分自身が「このコ(パン)たちものびのびと
生まれてくる、私も今、こうして生きてるんだ。」という
実感が欲しくて、こうして毎日眺めてしまうのかもしれない・・・
と密かに思っている。
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by mignon0701 | 2011-11-18 14:00

”会って話す”という行為の大切さ

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誰だって「私はこう思って話していたつもりだった。」
「いや、そんなつもりは全くなかったのに・・・」
などと双方での行き違いが生じたことはあると思う。

ましてやそれが家族間であれば、あっという間に修正がきくが
他人ともなるとなかなかそうはいかないし、
それが生じたことによって状況が良くも悪くもなる。

前者の場合は「なぁーんだ^^」と前向きに方向を同じに
向けるべく、更に意思の疎通を深めていけばよいわけだが
後者の場合はなかなか難しい。

メールや電話のやりとりでは特にこういったことが生じやすいから
mignonではほとんどの打ち合わせは
お互いに時間を作って、お互いの顔を見て話を進めていく。

ときには食事したりしながら・・・

食卓を囲むとお互いにリラックスして
”ハラを割った”会話も可能になるし、
予想もつかなかったアイディアが浮かぶことがあるときもある。

友達同士だったらメールなどで簡単に済ませられるだろう。
でも、屋号をしょっているとまず考えるのは”お客さまのこと”
mignonに来て下さる方々に迷惑はかけられない。

だからなおさら、一緒に何かをする相手とは
顔を合わせて話し合うのを綿密にしたいのだ。

アナログな作業ではあるから多忙な人は嫌がるだろう。
でも、こんな時代だからこそアナログに徹しないとならない
作業もあるんだ、と日々の経験から認識している。

実際、先日行われた”小石川マルシェ”の前は
実行委員のひとりである会津屋さん http://aizuya.exblog.jp/と
何度顔を合わせて打ち合わせしたかわからないし、
毎回みなさんに楽しんで頂いている”ワインセミナー”も
そうで、何度も何度も話し合う。

これからもこの姿勢は変えないでいこうと思っている。
それが一番大切で、一番確実な行為だと
いままでの経験でイタイほどわかっているから・・・
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by mignon0701 | 2011-11-17 14:00

父との会話

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母が旅行で実家には父と犬しかいない。
私のお店が昨日は定休日だったので
仕事帰りの父を実家で待ちつつ、
何年かぶりにふたりで食事をしに外へ出かけた。

父は70を有に越えているが
”仕事”が彼のライフワークなんだと
誰もが認めているし、本人もそうなのだろう、
まだまだ朝早くに出かけて、残業もしっかりして帰ってくるようだ。

彼の生家は老舗の和菓子屋。
故人になってしまったが兄もいたが
ふたりとも家業を継がずに、父は東京へ出てきた。

・・・とはいえ、洋菓子の会社へと入社するのだが・・・

私が小学生のころまで、視擦で海外ばかりへ行っていたので
幼いころは”お土産を持ってくる人”
としか認識がなかった。

あるとき、私が生まれた頃からのアルバムを偶然みつけて
その裏表紙にはしっかりとした父の字で
”みみちゃんの記録”とあったのには驚いた。
私が生まれたときは誰よりも喜んでいたらしい。

寡黙な人なのでお正月の集まりでも、
勿論、普段の食卓でもほとんど会話をしない。

だが、昨日は違った。

普段のさし障りのない会話の後で
「もう、前のお店から合わせて10年近くになるだろう?
 うちが商売をしているわけでもないし、経験も全くないのに
 よく飛び込んでいったよね。」と笑いながら父は言っていたが

「今、小麦の高騰やバターがなくて大変なんじゃないのか?
 でもね、大切なのはそういうときにも品質は落としては
 決してダメだよ。」

「お客さまとの会話をとにかく大切になさい。
 中には嫌味をおっしゃったり、お互いに人間だから
 合わない方もいるかもしれない。でもね、お客さまという
 存在があって我々は初めて仕事をすることができるし、
 会話をすることに当たって学ぶことはお金には代えられない。
 だからおざなりにはできないんですよ。」

「体も精神にも無理をするのはよくない。
 商品や一緒に働いている人との人間関係にもよくないからね。
 そして”アレもできます、コレもできます”って
 なんでも受けるのもダメだよ。自分達が無理なくできる
 量の仕事を毎日、毎日こなしていく・・・
 そうすれば仕事の質も自然と上がって、そのうちに周りの
 ご要望にも応えていくことができるようになってくるんだから
 焦ったりするのもよくないんだ。」

商売に関しての話をしている父の目は本当に輝いていた。

幼い頃から自分でもイヤになるほど体が弱く、
常に心配や迷惑を、いまだ両親にかけている私だが
帰り際、「とにかく体だけは無理しないでね。」
と私が父に言わなくてはならない言葉を
彼に先に言われてしまった。

短い時間だったが、濃密な時間だった。
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by mignon0701 | 2011-11-15 14:00

この時期、手放せないもの

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少し前の時期から、私はドラッグストアの前を
通りかかるとソワソワする。

なぜかと言えば”貼るカイロ”の60袋入りが
店頭に並ぶからだ。

寒くなってくると”貼るカイロ”は日々の必需品。
家に仕事場に、と常にストックがないと落ち着かない。

60袋なんてすぐ使ってしまう・・・
肩甲骨の間や腰辺りに張ったり、屋外のイベントなら
2か所に貼り、その他、丹田のあたりや
これからなら太ももにも貼らないと
1日中、屋外に立ってなんていられないだろう。

この時期、屋外のイベントでは
立っている足もとが土なのか、コンクリートなのか、
はたまたアスファルトなのかで
足から伝わってくる冷え込みの質が違うのだ!

去年、寒さから自分たちの身を守るためだけの格好をして
屋外のイベントに出ていたが、その姿を写真で見たら
なんとみっともないこと!!!

こんな恰好をした私たちから
よく品物を購入して下さっていた・・・と
情けなくなってしまったことがあった。

それから通年着れる屋外用ユニフォームを
服や布小物を作っている作家さんに依頼して
作ってもらったわけだが。

今年もカイロをペタペタと体中に貼り付けて
屋外のイベントには参加するだろう。

でも、格好は去年よりもずっとスマートになってるといいけど・・・
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by mignon0701 | 2011-11-12 14:00

あたたかな暮らし

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昨日、我が家に石油ストーブが届いた。
やわらかい白のアラジンストーブ風のもの。

これから何年も、何年も住む家だから
天井を高くしてもらうのを大工さんに希望した。
結果、天井は2メートル40もあるが
ひとつネックになったのはエアコンを付けても
意味がなかったのだ(笑)

とにかく冬場は、寒い・・・
そこで今年は地震の影響で石油ストーブが
かなり品薄状態にあるといまさらながら気づき
慌てて探し当てた、と言う訳だ。

でも、まぁ、慌てなくとも大きなサイズのストーブは
私を待っていてくれたのが幸いだったが・・・

昨晩、届いたのでまだつけてはいないが、
それと同時にベッドの布団も冬用に切り替えた。

”もふもふ”とふんわりと、そしてあたたかく
お風呂に入ってほどよく温まった体を包み込んでくれる布団は
その感触を思いっきり愉しむことすら出来ずに
私はするすると深い眠りに誘われていく。

自営業は休みがあって無いようなもの。
休んでいるつもりでも常に頭の中には
仕事のことや自分のお店のこれからのことがあって
1日中のーんびり♪というのができない。
(私の性格上問題もあるのかもしれないが)

でも、わずかな時間であっても
あたたかな暮らしができるこの幸せ。

2年前には想像すらできなかったことなのだから
この冬、できる限り満喫しようと
今からほくそ笑んでいる。
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by mignon0701 | 2011-11-11 14:00

本を読んで涙する

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私が本を購入するときは
最初の書き出しの1行を読み、
俗に言う”ファーストインプレッション”で購入する場合が多い。

先日、久坂葉子の”幾度目かの最期”を手に取った。
彼女は自分の生い立ちの重圧に耐えながらも
でも、何度も自殺未遂をはかって
21歳の若さで鉄道自殺してしまう・・・

「アタマが良すぎたんでしょう。」
と言ってしまえばそれまでかもしれない。

彼女の作品の中で自殺未遂して病室にいるときに
周りの人から”どうか生きて下さい”というメッセージを
たくさんもらっていたくだりがあった。

そこで涙が止まらなくなってしまって、
今、もし彼女が生きていたとしたら
どんな素晴らしい作品が読めたのだろうか?
と思うと彼女の死が悔やまれる。

世の中には病や事故などで死にたくなくても
向こうから死に連れていかれていってしまう人が多い。

そんな中、自ら死を選ぶことって
しかも、それを実行に移すってものすごい勇気のいること。
かと言って私はそれを肯定はしないが・・・

名文を残したまま命を絶つ作家は昔も今も存在する。
でも、私はやっぱり”私、なんだか死なないような気がするんです”と
かわいらしく言っていた宇野千代さんの方が
より魅力的に映るかな。

とはいえ、久坂葉子の文章は上質でした・・・
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by mignon0701 | 2011-11-10 09:06

ご近所さんってなんだかあったかい

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正直言って、まさか今年に入って
これほどのいろんな出会いが待っているなんて
予想もしていなかった・・・

去年の夏から”手創り市”に出展するようになった。
その理由はごくシンプルなもの。

mignonを知ってほしい、というのと
もっと外をいろんな意味でみたいという気持ち。

そうやって外に出ていってみたら
いろんな人たちと出会えて
想定外にもmignonの近くの商店などを営んでいる
歳もお互いに近い人たちとも知り合えるようになった。

これは嬉しいハプニング。

お互いの店を行き来して情報交換したり、
買い物をし合ったり、
なんだか私が子供のころと変わらない
ノスタルジックな付き合いだが
こういうのは私たちのあとの代になっても
きっと変わらないんだろうなぁ・・・と感じている。

言葉では表現できないつながりと
何とも言えないあたたかさ。

mignonのある小石川、という場所は
ハタから見れば”セレブのいる街”といった印象があるらしいが
それは一部だけで
本当はアナログで庶民的。
下町のような風情さえあるのではないだろうか。

地元の消防団が活発的に活動したり、
夏の小学校の盆踊りにはびっくりするほどの
人がいたのにも驚いたっけ。

これからもこういう”あたたかいつながり”を
保っていきたい。
そしてこの小石川にいつだってあるお店として
根付いていきたい・・・とこっそり思っている。
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by mignon0701 | 2011-11-09 08:34

いい歳のとりかた

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もともとあまり体力がないからか
結構、疲れやすかったりする(笑)

でも、選んだ職業は日々、パンを焼いて
ランチやジャムを作って、定休日には
店外へ出てパンを販売する・・・
なんてコトをしている。

これは一緒に仕事をしてくれているスタッフの
オオヤマさんがいないと不可能なことだが。

「ストレッチをするといいよ。」
「サプリメントのこういうのがいいよ。」
などとアドバイスしてくれる人も多いが
どれも情けないほど実行に移さない。

せっかくアドバイスして下さる方々、ごめんなさい。

・・・こないだの休日。
仕事の話をするために六本木に出かけて
そこでのーんびり美術館のベンチに座って
話をしていた老夫婦をみかけた。

「いろんなことがあったんだろうけど
 きっといい歳の重ね方をしたんだろうなぁ・・・」
という何とも言えないやさしくも穏やかな空気が
そこには流れていた。

仕事自体は少しずつ内容を改良しつつも
ちょっとずつではあるが効率よくはなってはいるが
私はこれからどんなふうに歳を重ねていくんだろう?
と人ごとのように感じてしまった。

ゆっくり、まったりとした時間へのあこがれは
ずいぶん前から正直、ある。

でも、貧乏症の性格からか
どうもそれが難しいようで
休日でもどうしても用事がたくさん入ってしまう。

いつになったらあこがれの生活ができるんだろうか?
まぁ・・・あと10年は無理なんだろうなぁ・・・
とうっすら感じつつ、今日も自分のお店で仕事をしている。
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by mignon0701 | 2011-11-08 08:28