日々の暮らしを愉しむ

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【たべものについて、いくつかのこと】

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私の父は製菓会社に勤務していて
私が小学校高学年になるまで
海外のいろんな国に出張する機会が多く
ほとんど顔を合せなかった。

仕事柄、おみやげはその行った先の国の
いろーんなお菓子!

海外のお菓子というものは
日本のそれとは違い、
何年も味もパッケージも変わらないモノが多い。

だから輸入食品を取り扱っているおみせに行くと
なんだかノスタルジックな気分になれるのだ(笑)

それにパンを主食にしていた実家では
輸入食材のパッケージの食品が多かった。

ビンものは
ジャム、ピーナッツバター、マヨネーズ・・・
ハコものは
大っきらいだったオートミール、ココア・・・
カンものは
コンビーフ、ランチョンミート、ハインツのゴールデンピース・・・
チューブものは
栗のクリーム、アンチョビ、トマトペースト・・・

私たちの国には美味しいものがひしめきあっている。
ことに調味料に関しては
酸味や甘みなど幅広いバリエーションを持つものが多く
改良に改良を重ねて
どんどん美味しいものが世に送り出されて、いる。

こないだ聞いたニュースでは
外国のお取り寄せサイトで
日本のマヨネーズやソースなどの調味料が
大絶賛を浴びている、と言っていた。

そうでしょうよ・・・(笑)

海外のって対外”オオアジ”だもん!

舞踊の世界を抜け出してから
社会人になって日本のいろんなモノを
食べるようになって
「はぁ・・・いい国に生まれたなぁ・・・」
とつくづく感じたものだった(爆)

それまでは食事制限があったりで
食べることを愉しむことはできなかったから
それがなくなったとたんに
まるでスポンジが水を吸うが如く
いろんな味を知っていくのが楽しくて仕方なかった。

こういう思いがあるから
もしかしたら今、私は
たべものの世界に身を置いてるのかも知れない^^
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by mignon0701 | 2010-06-29 01:22

【たべものについて、いくつかのこと】

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私にとってパンは
お米よりも身近な存在。

私は食生活においては
少し、変わった環境で育ったかもしれない。

”お米がなくても平気な家庭”(笑)
つまり、主食がパンで育ったのだ。

母方の祖父母と、彼らがこの世から
旅立ってしまうまで一緒に暮らしていたが
彼らももちろんそうだったから
私にとってはそれが自然だと思っていて
幼稚園のころ、お弁当になぜごはんを入れていくのかが
フシギだった。

そんな環境で育ったから
私がパンを作ることを仕事にしたのは
ごくごく自然だったのかも知れない。

日本ではとかくパンといえば
”おやつ”の意味合いがまだまだ強い。

それに日本人独特の
主食と副菜などを口の中でMIXして
咀嚼する・・・という食べ方からも
そうなのかもしれない。

海外へ行けば
パンは主食であると同時に
メインや副菜を食べたあとに
口の中をリセットする意味合いも、ある。

最初は海外の強力粉、
俗にいう”外麦”(がいばく)でパンを作っていたが
日本の強力粉で作ったパンを食べたときの
腹もちのよさにびっくり!

「みんなパンはすぐおナカすくって言うけど
 日本の粉ならそんなことないじゃん!」
と思い、今のおみせでは
パンを国産小麦で作るようになった。

日本独特の季節があり、ほどよい湿気のある気候。
そしておもちやお米でわかる
もっちりとした日本人が大好きな食感・・・

持った感じのずっしり感や
食べたあとの持続する満足感。

私のパンに対する位置づけは
常にどんな時間帯でも食卓にのぼるものであって
奇をてらったものではなく
普遍的なもの、つまり何度食べても飽きのこない存在。

だから私のおみせでは
食事用のパンがほとんど。

それにフルーツやチョコレートの入ったものもあるが
意外な食材との組み合わせで
”おやつ的存在”にしか見てもらえなかったものが
サンドイッチやお酒のお供になることを
お伝えしている。

ほら、日本人って
”あまじょっぱい”味が大好きでしょ?

だから甘いパンも組み合わせ方によっては
おもいっきり主食になるんです(笑)

それと同時に日本人はあまり食後にデザートを食べる
という習慣がないようです。

その裏には
料理の味付けのだいたいのものに
お砂糖を入れる、という調理法を使っているから。

だから食後に甘い物を欲さないそうです。
(ちなみに実家では日本食が出てもデザートは
 MUST!です(笑))

中華街で中華料理店を営んでいる親友は
「日本人に好まれるように作るには
 隠し味に必ず砂糖を入れるんだ。
 そうするとみんな”おいしい!”って言ってくれる。」
と言っています。

中国の料理では砂糖の入らないものは
沢山あるから。
砂糖以外の調味料で甘みを出したりもするしね^^

話は反れましたが、
今週からある学校でパンを勉強し始めます。
こういうこと自体が
私にとっては初めてだけど

でも、おみせやさんをやっていて
「もっと生活に密着したパンを提供したい。
 それにはそのルーツを学びたい。」
とごく自然にそんな気持ちになれたから。

それぞれの食卓に常にパンという存在が、ある。
そんなのが私の理想なのです。
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by mignon0701 | 2010-06-28 02:26

【cafemignon】

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それから何年経ったのだろう・・・

なるべく早い時期に次の物件を見つけたくて
友達と夜な夜な近所をお散歩しながら
物件を探した。

一緒に歩いていた友達は
自分の落ち着ける住まいを探して、
私はみんなと過ごせるおみせを探して・・・

でも現実は厳しく、
しかも場所は文京区。

この地域は飲食店の物件を探すのは
本当に難しい地域。

しかも本当に、ホントーに
探せば探すほど、なかった。

その間、社長秘書の仕事やら
大学の学会の事務局の仕事をしながら
こっそり職場のPCで物件検索をしたり(笑)もした。

そして結婚もしてしまった後も見つからず、
諦めかけたころ
チャンスは訪れた。

それが今の”mignon”

cafemignonのころのメニューともちがうし、
同じ文京区であっても
土地柄が違えば
提供するサービスも必然的に変わってくる。

このmignonを始めてからが
3年目を迎える今でも
本当にめまぐるしいまでに
いろんなコトが変化している。

あのころの常連さんたちは???

そう!
みんな年とともに出世したり、結婚したり、
おみせを開く準備をしている人も、いる。

場所は変わっても
それでもいまだにみんな集まってくる。

もう気分は”田舎の親戚の集まり”のよう・・・
といつも笑っている。

おそらく、このままゆっくりと
お互い年をとっていくのだろう(笑)

私としてはおばあちゃんになっても
mignonをやっていくつもりだから。

だって自営業に”定年”はないでしょ?
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by mignon0701 | 2010-06-25 08:29

【cafemignon】

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おみせを閉める・・・
というのに、なんだかお祭りの前のような
フシギな雰囲気だった。

ヌマじぃの指示のもと
いいオトナたちがテキパキと作業を進める。

当時、私の住んでいたマンションは
おみせのすぐ近くで、しかも1階にあり、
一軒家の如く、その階のみ私の世帯のみで
ひとりぐらしにはかなり広かった。

古い作りだったから収納も広くて
70本用のワインセラー、6つのテーブル、
14客のいす、たくさんの食器やら
もろもろの什器・・・
それらをお部屋に納めても
まだまだ空間に余裕はあった。

ヌマじぃの車も大きなワゴン車だったから
2回の往復で完了。

「さぁ!始めるか!」から
わずか半日で作業は終了。

あっという間におみせはがらんどうの
文字通り”スケルトン”になった。

おひるはいまだにみんなでよく行っている
中華料理屋さんで。
そこは2階がお座敷になっていて
のんびりできる。

手伝ってくれたみんなに思いっきり
中華料理とお酒を堪能してもらう。

「まぁ、でもいろいろあったけど
 これで終わらせないんでしょ?」
とみんな口々に言ってくれた。

そう、私にとって
おみせやさんをライフワークにさせてくれたのは
間違いなくこの人たち・・・

「うん^^また場所探して始めますよ^^」
と素直に、即答した。
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by mignon0701 | 2010-06-23 07:00

【cafemignon】

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「それにしても突然来て下さった
 アズミさんに本当に助けられました。
 ありがとうございました。」

「いやいや^^おみせってのは毎日
 何かしらあるものですよ。
 それとおんなじ・・・変わったコトじゃないです。
 それより、私はあんな風に先方に言ってしまいましたが
 どうなさいますか?」
と少し心配そうなおもむきで
厨房機器やさんのアズミさんは聞いてきた。

すると「むこうがそうキタんだから
イヤなコトは早く済ましちまおう!なっ!!!」
とその場で一番”年上”のヌマじぃが言いだした。

とすぐさま家に戻ったかと思うと
ヌマじぃは大きなブルーシートを持ってきた。

「な、なに?
 なにすんの???」
とみんなが驚いていたら

「さ、まずはそのワインセラーをみよちゃんちにオレは
 車で運ぶ。デカいもので不要なものから運んだ方が
 作業がラクだろ?」
とニヤッと笑った。

「じゃ、電気と水道関係はボクとヤマダくんに任せて下さいよ^^
 普段の実験でこんなのしょっちゅうやってますから。」
とキムさんが乗った。

「じゃ、ヌマさんとみよさんがおうちにいってらっしゃる間、
 私たちは他の物をまとめます。
 ジュンちゃんがおみせを開業するにあたって
 みよさんが彼女に譲るものはハケといて
 指示してくださいね^^」
とコバヤカワさん、アズミさん、シオカワさんたち。

「そんな何かを始める時ってのは金がかかるもんなんだ。
 出てく時まで金かけるなんざ、おかしいんだよ。
 イトウさんさえ生きてりゃ、こんな思いしないで
 オレらはここでのんびりコーヒーすすってられたんだから。」
とヌマじぃは舌を出しながら
みんなにウインクをした。

「さ、じゃあ始めようかぁ!」と
急遽、歳の瀬に大きな引っ越しが始まった。

「しかし、ヌマさんって何のお仕事してらっしゃったんでしょうかね?」
とコバヤカワさんが聞いてきた。

「聞いたことないけど・・・
 ずっとこの地に住んでるらしいし、
 ブルーシートってこの辺のおうちって
 持ってるものなのかなぁ・・・」
とつぶやいてしまったら

「普通ないからっ!」
とみんなが一斉に私に向かって言った(笑)

しかし、cafemignonの常連さんって
みんなフシギな魅力の持ち主だ・・・
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by mignon0701 | 2010-06-17 01:42

【cafemignon】

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なんだかその日に限って
cafemignonにはいろんな人が自然に集まっていた。

お取引のある厨房機器の会社の人も
休みの日だって言うのに
「ご挨拶できるのは今年最後でしょうから・・・」
と立ち寄ってくれた。

そんななか、契約にはなかった
”スケルトン渡し”を突然、
不動産屋さんから言い渡されて
私はその場にボー然と立ちすくんでしまった。

そこですかさず厨房機器の会社の人が
「お話に口をはさんで申し訳ございませんが、
 こう年も押し迫っては職人も動かないのは
 御社もご存知のことでしょう?
 そこで、どうでしょう?
 年明けの仕事始め以降に私どもで職人を手配させて
 いただきますので、それまでご猶予いただけないでしょうか?」
と静かに言った。

「確かにおっしゃる通りですね。
 では、年明けに工事計画書の提出は可能ですか?」

「もちろん、彼女との付き合いは
 私どもは長いですからご安心ください。」
とその場をおさめてくれた。

「しっかし!なんでこんなコトを間際でいうんだっ!!!」
とみんなそれぞれに憤りを思いっきり
年甲斐もなく出していた。

20代から70代までのいいオトナが
プリプリしている光景って
そうそう見れるもんじゃ、ない。
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by mignon0701 | 2010-06-09 08:10

【cafemignon】

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「なんだい?やめるってぇのは本当なのかい?」
愛犬のタクちゃんを連れて
神妙なおもむきで常連さんのサキチさんが来た。

彼は歌舞伎の文字デザインをする人で
彼の話を聞いていると
今が現代なのか、それとも江戸時代なのか
わからなくなってしまうヒトだ。

「えぇ、まぁ。」
「だけどオマエさん、商売ってぇのは四季に秋がないって
 書くぐらい、細く長くやってくってもんだよ。」
「そりゃわかってますよ^^
 別の場所に引っ越すってだけですよ^^」
「そうかい!なら近くがいいねぇ^^」

「しかし、イトウさんが亡くなって急だな。
 奥さん、ここでまた商売したくなったんじゃねえの?」
とご近所のヌマじぃは言った。

みんなそれぞれがいろんなコトをその頃つぶやいていた。

でも、”その日”はどんどん近付いてくる。

ある年末の日曜日。
研究室帰りのヤマダくんやシオタさん、コバヤカワさん、
キムさん、そしてヌマじぃたちが
呼んでもいないのに自然とcafemignonに集まって来ていた。

「なんとかならないんですよね・・・」
とヤマダくんが泣きそうな顔をして言った。

なんだかどーんよりした空気になってしまっていて
「どうしたものかなぁ・・・」
と思っていたところに不動産やさんが突然来た。

「契約期限はあと3日ですが、奥さまのご希望で
 ここをスケルトン渡しにしてほしいとのことです。」
とその人は無表情に言った。

「へ?スケルトン???」
全身の血がサーっと音を立てて引いた。
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by mignon0701 | 2010-06-04 15:34