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日々の暮らしを愉しむ

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・・・むしろ”年輪”と思っている

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この小石川に店を構えて4年以上の月日が経ったが
最初の頃は何もかもに焦って、
そして人の顔色をうかがって仕事していたような気がする。

でも、パンを作る時だけは無心になれて
パン生地たちを生み出すのは日付が変わる頃からで
パン生地たちに話しかけながら
そして酵母がしーんと静まりかえった
夜中の時間に”ポコッ”という音をさせたりするのを
聴くと心が和んだりしていた。

ひとりのときはそれでよかったのだが
誰かが来ると緊張してしまって
パンを焼いている時に
お医者さんも呆れかえるほど
本当によく火傷をしていた。

手首にたくさんの天板のあと。
これはパン屋さん、フレンチ、イタリアンの職人さんなら
みんな持っている傷跡だが

同じパン職人の男性と話をしたときに
「僕らは男だからいいけど、女性は可哀そうだよね。」
と言われてしまったことがあった。

そう、哀しいかな
”リストカッター”に見られてしまうときも
実はあるのだ。

私自身、地方で仕事をしたときに
温泉に入ったら当然、温まった皮膚から
傷跡が浮き出てくるから
気持ち悪く映ったのか
一緒に入っていた見知らぬ年配の女性たちが
一斉にこっちを見てお風呂を出ていかれてしまったことがあった。

それ以来、温泉には入っていない。

夏も半袖で電車のつり革にもつかまれない。
暑くて同じ現象が起こるから。

でも、私はこの傷跡を自分の”年輪”だと思っている。
年数が経てば少しずつ傷跡は薄くなっていく。
そして今はほとんどそんな怪我はしない。

日々成長していかないと、ね。
いいオトナなんですから・・・
by mignon0701 | 2012-11-29 14:00